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僕が愛して止まないゲーテ先生です。
言わずと知れた偉人ですが、わりと頭のネジが緩い方です。良い意味で。(あくまでも個人的意見です)
これまた僕が高校生の時に、彼が書いた
「若きウェルテルの悩み」
これを読んで、まじすんげぇって思いました。
この作品は18世紀のもので、ゲーテの実体験をもとに書かれています。
ウェルテルという男が、婚約者のいる女性シャルロッテに恋をしてしまい、気持ちを抑えることが出来ずに葛藤し、最後には自殺してしまうというお話。
僕がまじすんげぇって思ったのは、今から3世紀も前の作品でありながら、現代の一高校生男子が恐ろしいほどに感情移入してしまう心理描写。
愛してはいけないと思いながらも、シャルロッテの家に通い詰め、何故かその婚約者と友達になり、挙げ句の果てにシャルロッテに向けた怖いくらい女々しい遺書を残し死ぬという、なかなか内容自体はぶっ飛んでいますが、一人称でひたすら苦悩を書き綴るその構成が、読み手を引き込んでしまいます。
この作品を読んだ後、僕はゲーテの詩集を買っちゃう系男子になっていました。
その詩集の中の一節に、僕の人生を左右し、今もなお生きる上での一つの指針になっているものがあります。
「貴方がその夢を、無くして生きていけるかどうかで考えなさい」
当時、僕は自分で飲食店を開くという夢を持っていました。
高校を辞めてからBARで働き、わりと一人で任せてもらえるようになり、こんなに楽しい仕事があるのか、と思いました。
そんな僕がこの言葉にぶち当たった時、ものすごく心を抉られる思いでした。
楽しい、好きだ、自分に向いている気がする。
それは結局消去法であり、それ以外との相対的な気持ちでしかない。
そうではなくて、今思い描いている夢、目標は、気付いてしまった以上それを無くしてしまえばもう生きていけないという絶対的なものだ。
それが本当の夢ではないか。
もちろん、好きがこうじて仕事になり、それが天職で幸せである。という方もたくさんいらっしゃると思いますし、とても素晴らしいことだと思います。
ただ僕はこの気持ちに至った時に、自分が誇らしげに持っていた夢のいかに安っぽいことかに気付きました。
それ故に、その後間もなく就職し、今は本物に巡り会うまで模索を続けています。
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