第2章 最初の罠

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買い物に夢中で僕のことなんか忘れちゃったとか。 途中でもっと興味深いことに遭遇したとか。 奴の場合 考えられなくもないから困る。 「何食べる?」 「あの、えっと……」 案の定 メニューをめくってもちんぷんかんぷん。 もじもじと 白いテーブルクロスの端を掴んで。 結局――。 「……律さんにお任せします」 小声で囁く。 「よく分からなくて……」
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