第2章 最初の罠

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聞こえているはずなのに。 「さあ、食べよう」 聞こえないふりして我関せず 律さんはスプーンを口に運んだ。 「こっちはアボガドとカニの冷製、こっちはカプレーゼ。お好みは?」 「あの……」 それでも食事に手をつけない 僕を見据えると――。 「僕の部下が足止めしてるんだ。心配ない」 呆れたように言って肩をすくめる。
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