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「君はあいつほど馬鹿じゃないから分かるだろ?このままじゃ世間に認められない恋にうつつ抜かして、才能を棒に振るのは目に見えてる。違うかい?」
厳しい口調で問い詰められると
肯定も否定もできずただ息が詰まった。
「君だってそうだ。あの気まぐれが一生君の面倒見るとでも?」
「そんなことは……」
「足を引っ張り合うな。こうするのがあいつの為だし、君の為だ」
知らぬ間に流れ出た涙が
真っ白なテーブルクロスに点々とシミを作る。
「僕は……どうすれば……」
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