サイレント・シルバー

第一章

言われるままに、ヒューストンはもたれていた壁に顔を張りつけるようにして、ロッカーの後ろへと目を凝らした。

成程、言われて見ると確かに、何かが貼ってある。しかし、とそこでヒューストンは思った――あれは一体、何なんだ？ ポスターやカレンダーにしては小さ過ぎる。

だが、いくらロッカーで隠れ、外から見えないとは言っても、全く意味のない紙を貼りっ放しということはないはずだ。軍の美観への徹底ぶりは、新兵の時に散々、叩き込まれている。