第一章

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「あれのおかげで、雑魚はこないらしいが……まあ、確かに『奴ら』は不気味だな。出来れば俺も、関わり合いたくない」 笑いを含んだ声で、ブレアが言った。 それから、ここに来た用事だったのだろう。自分のロッカーから長靴(ちょうか)を取り出したかと思うと、何事も無かったかのように部屋を出ていった。 壁から顔を離し、その広い背中をしばし見送りながら、ヒューストンは相手の謎めいた言葉の意味を考えた。
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