プロローグ

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その日、ナサニエルは外出を禁じられていた。 とは言え、別に悪戯をした罰でも、外に出たら何をするか解らない乱暴者だった訳でもない。父親の友人一家を、家族揃って出迎える為だ。 だから彼は自分の部屋で、大人しく本を読んでいた。 ナサニエル自身は、部屋で静かに過ごすことも好きだったが、何せ十歳である。友達と遊ぼうと思うとどうしても皆、外で走り回りたがるのだ。
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