プロローグ

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誰だろう、とまず思った。それから今日、家に来ると聞いていた、父の友人の娘なのかと思った。 時計など気にしていなかったが、もうそんな時間なのだろうか――そう思って、部屋の時計を見たが、まだ昼前である。 それでは一体、誰なのか。そう思ったナサニエルは、思いきって相手に声をかけることにした。 椅子から立ち上がって、窓へと駆け寄る。そして少女に話しかけながら、窓を開けようと手を伸ばした。
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