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「だから、何にだよ?」
「ロートとヴィン兄、付き合ってるんだよ」
「……は!?マジで!!?」
ネーベルの言葉にブラウは心底驚く。
友達二人が恋人同士だったとは。
それはそれは驚きだった。
「…本当鈍感なんだから……」
「だ、だけどさ?それと俺等があそこから離れるのとどんな関係があるんだ?」
「ロートが欲しがってたアクセサリーの話をしてたからよ。私はもう知ってるからいいけど…お兄ちゃんがあの石の石言葉を知ったらからかいそうだし…」
「?よく判んないんだけど?」
「あー、もういいからっ。ほら、お茶菓子取りに行こっ!」
「あ、あぁ」
ネーベルに促され、ブラウはよくわからない儘、お茶菓子を取りに行くことになった。
内心は今でも驚いている。
あのロートとヴィントが…と。
それでも喜ばしいことだ、とブラウは思っていた。
・・・・・
一方花畑で待つヴィントとロート。
「…ブラウじゃないけど、ロートが欲しいものを我慢するなんて珍しいな?何時もなら、買って買って、って煩いぐらいなのに」
「あ、あたしは別に何時もそう云ってる訳じゃないもん!」
ヴィントの言葉にロートは焦る。
そんなに自分は言ってただろうか、と。
一応恋人、という関係になってからは遠慮をしていたつもりだったのだが…。
「はいはい。…で?欲しい石って何なんだよ?」
「そ、それは…その…」
「ロート。俺達に隠し事はなしだろ?…何なんだ?」
ヴィントは優しくロートの髪を撫でてやる。
ロートは少し恥ずかしそうにしながらも言葉を紡ぎ始めた。
「…スノー・フレーク・オブシディアン…」(
「オブシディアン?…あぁ、今この世界では結構有名な石だよな。恋人や、妻にする人物に贈る、ってので」
「…う、うん……こないだ、ネーベルと木の実を摘みに行った時にね、お祖父様に逢ったの。お祖父様が、ヴィントから貰うのは何時だ、って聞いてきて…」
「確か、あの石は鉱山の奥で時々見付けられる、希少価値の高いやつだったよなぁ」
ヴィントは何かを確認するかのようにロートに言う。
「え?あ、う、うん…そう…だけど?」
ロートは不思議そうにきょとんとしながら首を傾げて答えた。
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