第1章

16/40
前へ
/40ページ
次へ
店内は、テーブルに座ってる人の顔が見えないぐらい暗い。 隣席同士のプライバシーを守るためなのだろう。 男性1人と女性4人。 一緒に行ったママはさらに着物。 見るからに水商売のアフターという感じで、女の子が付いてくれたが気まずそうな顔をしていた。 私が同じ立場であっても、なんでこんなお店に女の人が来るんだよ。 と思うから嫌な顔をするのは当然だろう。 間もなくして、ショータイムが始まった。 店内には大音量で音楽がかかり、女の子がテーブルにのそのそと上がり出した。 うちの席についていた女の子は、無表情でテーブルの上でダンスというより揺れていた。 するとお客様が、 「これこれ!ちょっとこの音良く聞いてて。」と言った。 そういえば、確かめたいことがあるから来たんだった。 お店の雰囲気に圧倒されて、目的忘れてたよ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加