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そしてふと、彼女は口を開いた。長い時間を掛けた割に、その一言はとても短く、重いものだった。
「ごめんなさい」
もちろん振られるのを想定していなかった訳ではない。同じ大学だからといって、そんなに接点があったわけではないのだから。
このまま気まずくなるのも嫌だったため、僕は参考までにと理由を聞いた。
「そんなに接点なかったし」や「友達から始めましょう」とか言われるかと思っていたが、彼女の言葉は、予想を遥かに上回るものだった。
「だって貴方、私が死んだら悲しむでしょう?」
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