第1章

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只流されて、 言いなりになって、 巨大な飛行物体と現実味のない月を見上げているだけ。 下の名を呼ばれた気がして、 振り向く。 声の主を探すと、 少し離れた場所にとまっている青い車の脇に、 高校卒業で別れたきりの同窓生が立っていた。 最低最悪出来すぎの邂逅だ。 彼の、 驚いた顔をしているけれども変わらない飄々とした様子に、 笑うしかなかった。
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