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目覚めた少女が最初に見たのはとある少年の横顔だった。
「よっ、気がついたみたいだな。思い切り頭ぶつけてたけど大丈夫か?」
「…………頭?」
そう言われ後頭部に手をのばしながら辺りを見渡す。そして自分が見慣れぬ部屋で簡素なベッドに寝かされていたことに気づく。
「てゆーかここどこ? あんただれ?」
「ここは俺の部屋で、俺は杉谷誠司。 で、起きたなら何か着てくれよ。さっきから目のやり場に困ってるんですけど…………」
「…………っ!」
ようやく自分の状況に気がついたらしく顔を赤くしながら、口元を隠すほどまで持ち上げた布団から手を伸ばす。
差し出された大きめのシャツをひったくると布団に頭から潜り込みもぞもぞ動き出す。
杉谷が冬場の朝ってこんな感じだよなーとか考えていると布団がめくれ中から銀髪の少女が這い出てきた。
彼女は小柄ではあるがそれでもシャツ一枚では十分な防御力を得ることはできなかったようで太ももの中間辺りからは白い肌が露わになっている。
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