第1章

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二人は杉谷と同様の学校指定の紺色ブレザーを身に着けている。 「おう、お二人さん部活帰りか?」 ちなみに二人ともソフトボール部に所属しており、二人揃ってレギュラーに抜擢されるほどの腕前である。 「うん、さっき終わったところだよ」 「そういうことー」 松本が応え、篠木が相槌をうつ。 「杉谷君は? 買い物の帰りかな」 「ああ、夕飯の買出しにな」 「夕飯って……カップ麺しかはいってないじゃん」 呆れたようにため息をつく篠木。 「む、それだけじゃありませんー冷凍炒飯とかも入ってますー」 「杉谷君。前にも言ったけど一人暮らしだからってそんなものばかり食べてたら体に悪いよ、ちゃんと栄養のバランスとか考えて…………」 「料理できないんだから仕方ないだろ」 と弁解する杉谷。
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