ー表裏不一体ー

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   8月23日。全校登校日。  何故夏休み終盤に登校せねばならないのかは分からないが、決まっているものは仕方ない。  久しぶりの電車に揺られ、あくびを我慢することなく独りの時間を過ごす。朝から誰かと登校するのは億劫だ。のらりくらりと意識を覚醒させながら、学校へと向かう。  身体は、不意に動くようになった。3日前の話だ。動けぬままに1日を終え、起きてもそれは変わらなかった。カスミは脚の痛みがかなり楽になったらしいが、俺は変わりなく動けない。  リユスは朝から学園に行ってしまったので、2人特に会話も弾むことなく時間だけが過ぎていく。  やがて、お昼時になりリユスがいなかったので、昼をカスミが作ってくれることになった。渋い顔をしながらキッチンを向かうカスミが、リビングの扉に手をかけたときだった。 『あれ?』  俺は、座っていた。寝ていた状態から身体を起こし、呆けていた。何が起きたのかは分かったが、何故かは分からない。とにかく、いきなり身体が動いたのだった。  急に起き上がったせいで、猛烈な目眩に襲われる。立ち眩みというか、座り眩みというか、とにかく頭が痛かった。  
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