411人が本棚に入れています
本棚に追加
全く、わたしどうしちゃったんだろう!?
カードを見ながらため息なんて、制服の第二ボタンをもらって喜んでる女子学生じゃないのに!
こんなことをしている自分がすごくイヤだったけれど。さっさとカードを捨てられなかった自分に更に落ち込んだ。
飛んで来た『THE DEVIL』のカードには、バチ当たりにも「『diavolo』は、イタリア語で俺さまのことだ!」って、漫画の吹き出しで、ヤギ顔の悪魔がしゃべっているように書かれた挙げ句。
『diavolo』から始まる、メールアドレスと、ケイタイのらしい電話番号と『翔・ディアーノ』って名前がでかでかと書いてあった。
どうやら、それが、彼の名前らしい。
ああ~~も~~
本当にあいつ、ガキよね!?
本当はいくつなんだろう?
腹が立つったら!!
ヒトの唇を奪って行く素早さときたら、音速どころか、まるで、光速のくせに、この落書きだ。
見た目は、二十代後半から三十代半ばってところだったけれど、その中身が最悪だ。
大人なんだか、子どもなんだか、さっぱり判らない。
第一その、キレイで好みの声の印象もあいまって、翔の顔が、忘れられなかった。
あんなちゃらい男!
わたしの方は、一刻も早く、忘れたいのに!
最初のコメントを投稿しよう!