黒い変態との出会い

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「ねえねえ、キミ達今からどこに行くの?」 「俺と一緒に遊ばない?」 「無視しないでよー」 駅での騒動の後、私と雫ちゃんはやたらナンパされるようになった。 「せっかく運命的な出会いを果たしたんだからさ、俺とスイートな時間を過ごそうよ!」 ……西尾彰という変態に。 しまったなあ……この人、ホームで「女子高生にしか興味がない」って大声で叫んでたもんな。 「どうしよう音彩ちゃん……このままだとあの人、家まで来ちゃうよ?」 「うん、そうだね……雫ちゃんの家が知られるのは嫌だよね」 最初から変な人だとは思っていたけど、あの女性と比べてこの態度の違い。 付きまとわれてるのは、首を突っ込んだ私のせいだし。 女子高生が好きなら、私の言う事を聞いてくれるかもしれない。 「あ、あの……私達、今から雫ちゃんの家に行くので、ついて来ないでくれませんか?ちょっと……怖いです」 「えええっ!ショック!!まさか俺の行動が天使達を怖がらせていたとは!わかった!安心してくれ、もう怖がらせはしないよ。さ、行こうか」 全然わかってない! 何なのこの人! 変だとは思っていたけど、ここまで変だとは思ってなかった!
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