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私より先に、西尾さんがその悲鳴に気付いた。
「こ、この声は!?間違いなくプリティエンジェル!!」
進行方向にあるコンビニの前で、一組の男女の、女の子の方が驚いたような声を上げて慌てふためいていたのだ、
制服を着ている女子高生っぽい……声でそれがわかるなんて、どれだけヤバいんだ、この人は。
相手が女子高生だとわかると、速度を上げてグングン私を引き離す。
「天使を守るナイトが来たぞ!悪霊はどこだ!?」
……私といる時よりテンションが上がってる。
別に西尾さんに迫られたくないけど、この変わりようは少しムッとしちゃうな。
物凄い勢いで男女に接近した西尾さん。
「もう、やめてよ純一。首に缶ジュース付けるのやだって言ったでしょ?」
「良いじゃねぇか、亜美のそういう可愛い所が好きなんだよ。今日のコスプレも燃えるぜ」
顔を上げた女の子は……どう見ても成人している女性だったのだ。
それを見た瞬間、西尾さんが面白い体勢で転んで地面を滑る。
まるでギャグ漫画のように。
そしてすぐさま起き上がり、コスプレしている女性に近付いたのだ。
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