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「いたっ!」
私と、ぶつかった人がよろけて尻餅を突く。
そこにいたのは……制服を着た、今度こそ間違いのない女子高生。
と……。
「あ、大丈夫かい?しっかり確認しないと危ないからね。ほら、立てるかい?」
女子高生と一緒にいた、爽やかなな雰囲気のスーツの男性が優しく微笑みかけて、私に手を伸ばしたのだ。
「え?あ……ありがとうございます」
思わず私も笑顔になって、手を伸ばす。
そして、手が触れようとしたその時だった。
「どうした音彩ちゃん!!ああっ!!……今度こそ間違いなく可憐な天使!このナイトの助けを必要としている。しかも白!完璧な天使だ」
尻餅を突いて、少し股が開いている女子高生のスカートの中を覗き込むように、話しながら屈む西尾さん。
「ちょ!バカ!変態!何見てんのよ!」
慌ててスカートを押さえて、西尾さんを睨み付ける女の子。
男性に引き起こされて、立ち上がった私は、まだ地面に座っている女の子に視線を向けた。
肩までの茶髪で、結構派手な感じだけど、パンツを見られて恥ずかしがる辺りは純情そうに感じる。
「さあ、俺の天使。ナイトが来たからもう大丈夫だよ。胸に飛び込んでおいで」
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