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……いや、女子高生を天使って呼んでる西尾さんに、常識とか言われたくないから!!
男性も困惑した様子で、女の子と私に助けを求めるような視線を向ける。
「はぁ?バカじゃないの?私の名前が姫なんだよ!あんたこそ天使とか言っちゃってさ、気持ち悪っ!頭沸いてんじゃない!?」
あー……口が悪いなあ。
だけど、皆が思ってるであろう事を、ズバッと言った姫ちゃんには拍手を送りたい。
小さく、聞こえないように拍手をした私の前で、西尾さんがまた奇妙なポーズを取る。
「愛情の裏返しだね?恥ずかしがらなくても良いんだよ?俺はいつでも君のような天使を受け入れる準備は出来ているからね!」
うん、やっぱり全然勘違いしてる。
「あ、えっと……姫は僕の許嫁でね。姫の口が悪いのは謝るけど、ナンパはちょっと勘弁してほしいかな……」
男性が困ったような表情を西尾さんに向けて、ハハッと苦笑いを浮かべた。
へ、へえ……許嫁なんだ。
でも、優しそうな人だし、姫ちゃんも好きなんだろうな。
デートでもしてたのかな?
なんか、結果的に邪魔をしたみたいで悪かったな。
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