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結局、なんとかして人魂を探そうとしたけど、どこにもそれは見当たらず。
もう、悪霊に襲われてしまったのか、それとも主の元に戻ったのかはわからないけど、完全に手掛かりはなくなってしまったのだ。
「はぁ……西尾さんごめんなさい。私が姫ちゃんにぶつからなかったら、見失わなかったんですよね」
「まあ、残念だけどそれは仕方ないよ。雫ちゃんの事を考えたら、早くどうにかしてあげたいと思うけどね。何か……他の方法を探さないとな」
西尾さんが自動販売機でいちご牛乳を買って、私に手渡してくれた。
私には慣れたのか、普通に話してくれるんだよね。
初めて会うの女子高生には「天使」とか言っちゃうのにさ。
「でも……姫ちゃんか。派手そうな女の子が純情とか、どれだけ天使なんだ!俺も許嫁にしたい!」
まだ言ってるよ。
でも、響さんはかっこ良かったな。
大人の男性って感じで、ハンサムだったし優しかった。
「でもあの男は何なんだ!俺の天使を気安く姫なんて呼びやがって!きっと、今から穢れを知らない天使を毒牙にかけるに違いない!」
……西尾さんとは全然違うよね。
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