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『俺と結婚してください!!!』
宮田さんのスマホから聞こえてきたのは、
間違いなく俺の声。
「ほんとだったんだ……」
「そう」
宮田さんの顔が、
ちょっとだけ悲しそうに歪んだ。
「ちっちゃいときは、
そんなことわからなくて笑ってたけど。
でも、小学生くらいになると
まわりがそれで揉めたりして、さ。
いっつも求婚されるのも鬱陶しかったし。
だからだんだん笑わなくなった。
ついうっかり笑ったせいで
誘拐されたのも一度や二度じゃないし」
「……苦労したんだな」
「まあ、これのおかげで助かったこともあるよ?
近所の土佐犬に吠えられたとき、
笑ってみたら反対にすり寄られたし。
これ、生き物だったら効くみたいで。
それにしつこいナンパとかも撃退できるし」
「プロポーズされるのに?」
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