第1章

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「おーい、颯介ー!!」 後ろから聞きなれた声がする。 あー、そういえばこいつも同じ学校だったな。 朝からめんどくせーな。いいや、無視しよ。 「ちょっとー、颯介ー!」 ムシムシ。こいつは朝からテンション高いんだよ。眠いし。めんどくせー。 「あんた、いつまで無視すんのよ!!」 うわ。隣に並んできた。めんどくせーから来んなよ。てか、声でけーよ。周りに聞こえるだ…… バシィィ!!!! 「痛ってぇぇぇ!!!」 「あんたが無視するからでしょ!!何回声かけたとおもってんのよ!!」 「いきなり背中叩くなよ!あー、マジでいてー」 ほんと暴力的だなーコイツ。昔から全然変わんねー。 いきなり叩いてきたコイツ。和光 麻衣。俺の幼なじみ。てか、家が隣。年も同じ。そりゃどこからどー見ても幼なじみだわな。 コイツと一緒に登校したくないために、早起きして来たっていうのに。なんで、会うかな。 「颯介さ、lineみてる?なんで既読つけないわけ?昨日、一緒に行こうって送ったよね?」 ははは、バカめ。機内モードにすれば既読にならずにline読めるんだよ、キミ。甘いね。この私に勝とうなどとは。 「あー?ごめん。寝てたから見れなかったわ。まーいーじゃん。こうやって会えてんだから。」 ふふふ、悪いね麻衣くん。機内モードを知らないキミが悪いのだよ。
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