序章

4/6
前へ
/36ページ
次へ
この物語の主人公である「彼」もまた、異世界否定派の一人である。 「彼」は元々、中二病を患っていた一人であった。 暇さえあれば、カッコいいと思う名前や言葉を並べてみたり、誰もが恥ずかしいと思う技、武器、世界観を考えていた。 難しい漢字やカタカナ、平仮名、ことわざ四字熟語を覚え、しまいにはその為に聖書を読んだりもした。 本気になれば、自分が最強になれると信じ込んでいた。 家では特訓と称した異世界ごっこ、外では口調を変え意味不明な言葉を連発。 ある意味人生で最高の夢と想像力を持っていたと言っても過言ではない時期であった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加