第2章 困惑

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そして、「彼」はそれと同時に恐怖を覚えた。 こう思ってしまったのだ……………。 『もう、戻れない』と…………………。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「彼」は恐怖の余り発狂した。 しかし、「彼」のこの行動は自然の摂理であるのかもしれない。 誰でも自分が知らない場所に、しかも1人しかいないと分かると狂ってしまうだろう。 そして、「彼」もその内の1人だっただけである。 帰る家が無い。大事な人達もいない。ましてや知らない土地………いや、星にたった一人でいるのだから。 今まで「彼」が見てきたアニメ、ゲーム等といった類いの物とは違う、本物の、異世界。 いつどこで死んでしまうかも分からない、不条理で高圧的な世界。 どうなってしまうのか、先が見えない絶望的な未来。
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