魂喰い-過去編-

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深い深い闇夜の狭間から我等はニュウっと顔を出す。 茂む山を越え谷を登り、月明かりの照らす街道へと赴いた。 「止マレヤ」 籠をひく二体の物の怪は とある大屋敷の前で肩の荷を降ろした。 「呼んでいるのはこちらですか母様」 「ウム。そのようじゃ」 簾を上げた隙間から女が顔を覗かせた。 月明かりが負けてしまうほどの透きとおった色白の美しい女が。 、
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