第3章 サプライズ
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ようやく腕が放された時 ポッと店内に照明が戻った。 律を睨みつけながら 慌てて身繕いする僕の目の端に。 突然――。 「えっ……?」 差し出された花束。 薄いピンクの胡蝶蘭が まるでウエディングブーケのような形で 僕の鼻先に垂れ下がる。 無造作にその根元を握る手には 見覚えがあった。
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