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「加奈ちゃんの淫靡なマンコを見れば、俄然魔羅が猛り立つかも……」
「それで立たなかったら、私は女として魅力ゼロなん!」
「……」
女が大股開きして、男の魔羅が反応しないとなれば、番(つが)う魅力はないといっていい。ただ、女が男の征服欲を刺激できればいいのであって、さほど難しいものではない。男はいたって単純な動物なのだから、明け透けなチラリズムより、触れれば落ちそうなエロチシズムこそ効果がある。
「返事がないところをみると、魅力はないみたいね」
加奈子が拗ねたように呟いた。その可憐なしぐさに魔羅が反応した。
「加奈ちゃん、いま悲しそうに呟いただろう。それが何とも女らしくて魔羅がぴくっと動いたよ。女女したしぐさに世の中の魔羅は自分のものにしたいと奮い立つのだ。かまととぶればいいとはいわないが……」
そのしぐさは雅宏の神経を刺激し、転じて憐愍の情として伝わったのである。男の魔羅は独立した生き物と世間ではいうが、あくまでも主と一体として成り立っている。
誰だったか、たしか俳優だったと思うが、男の下半身は別物だなどと大見得切った人がいたが、それは卑怯な逃げ口上でしかない。
「あら、ほんとだ。ちょっと元気が出たみたい」
そういった加奈子が、水中で鎌首をもたげつつあった魔羅をピンと弾いた。それに応えるようにしっかりと天井を向いていた。
「嬉しい!」
加奈子がすかさず跨がってきた。雅宏が手を添えて淫壺にあてがってやると、加奈子が腰をゆっくりと落とした。
雅宏が加奈子の乳房を優しく撫でてやると、加奈子の半開きの口から、切なげな吐息が漏れる。加奈子は三日間の空白を埋め尽くそうとするように、腰を激しくひねりながら果てた。
それが一度目の繋がりで、バスタブから出た二人は体の水分を拭き取り、ベットに移動した。そして加奈子はベットの縁に両手をつき尻を持ち上げている。いわゆる鵯越えという交合で、加奈子はこ後背位が好みであった。
動物の交尾では基本的な体位だが、人間に取っては動物としての本能回帰に繋がる性交体位である。雅宏はいつもの体位だから加奈子のリズムに合わせて責めた。
どれほどの時が経ったであろうか、加奈子が大きな声でよがり泣いた。
「雅宏さん、もう来て、お願いだから……」
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