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「3年生は知ってると思うけど2年と1年はご存知無いやろうから紹介します。」
「はいっ!」
2年前とは違い、主将らしくきびきびと後輩達に言う姿に僕は思わず感心した。
というのをよそに彩衣は話を続けていく。
「こちらは4年前に主将をされていたOBの脇中(わきなか) 由衣(ゆい)先輩です。2年前まではよくOBとして私達の指導をしに来てくれていましたがお仕事の転勤で2年程大阪に行かれてて今月からまたこちらでも勤務になったと言うことで私達の要望で今日からこの少林寺拳法部の監督として来て頂けることになりました。」
ざっくりとしているが要所をしっかり押さえた説明だったので後輩達もなるほど!と言う顔をしている。
「ですが、やはり由衣先輩からも自己紹介宜しくお願いします!」
感心していたのに、いきなりの無茶振りが飛んできてしまった。が、ここは言うしかなく。
「初めまして!脇中 由衣と申します。僕自身OBとしては何回も来ていますが、監督としては今日が初めてです。まずは皆の名前を覚えていきます。あと基本的に僕のことは監督ではやく由衣先輩と呼んで下さい。あくまでも立ち位置は皆さんと同じとこが良いので。主将の濱中(はまなか)彩衣(あやい)と副主将の倉本(くらもと) 累(るい)は改めて宜しく!」
簡単な自己紹介を終える。と…
「宜しくお願いします!!!」
元気な10人の声が道場に木霊した。
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