第1章

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私田宮朱里は、甘い香りに誘われてふらふら歩いてた。 いい匂い…なんだろう? 匂いがする方に行ってみるとそこは、パン屋さんだった。 こんな所にパン屋なんってあったんだ。 ずっとこの街で暮らしてるのに初めて知った。 ガラス越しに覗くと美味しそうなパンが並んでいた。 カランコロン うわ―お店の中可愛いし… 「いらっしゃいませ」 店の奥から男の人が出てきた。 その男の人は、私の顔をじーっと見たまんま固まっていた。 なんだろう? 「あの…何か?」 「え…あ…なんでもありません」 私は、首を傾げながらパンを見ていた。 せっかく来たんだし… あ…メロンパンだ。私メロンパン好きなんだよね。 「メロンパン好きなんですか?」 え…突然言われてびっくりした。 なんで分かるんだろう? 「嬉しそうな顔してたから」 そんなに顔に出てたかな? 気を付けないと… 私は、メロンパンと他のパンも何個か手に取って会計をした。 パンを受け取ると店を出た。 今日は、幸せな日だ。 素敵なお店を見つけられて…
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