第1章

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「おーっ!今そっちにいく!」 そんな風に返事を返しながら、武は金の元へ、走っていく。 多少息を切らしながら、隣に並んで帰路へつく。 何時もの光景だ。 金は体格がいいこともあり、部活で柔道をしている。 そのため、普通なら一緒に帰路に着くはずの無い二人だが、毎日河川敷で寝転がる武を、部活終わりの金が帰りに拾っていくという感じである。 暫く世間話をしながら歩いていると、急に興奮した金が話題を切り出した。 「なぁなぁ、今日ネットの世界に入り込めるオンラインゲームが、発売されたんだぜ?先予約したか?」 と、白い歯を見せてニヤリと笑う金。 これは余談だが、この二人は中々のゲーマーで、二人が目を付けたゲームは、売れなかったことがないという。 「あぁ、もちろん先予約してる!今日届くはずだ。」 「抜かりねぇな。流石は武。ゲームの事には目がねぇな。」 それはお互い様だろと、心の中でツッコミをいれて、待ちきれない様子で家に帰る。
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