815人が本棚に入れています
本棚に追加
「おいおいユウちゃん。
可愛いお顔とその言葉のギャップで、伽倶哉固まってんじゃん?」
「そんなの他人の勝手でしょォ?
てゆーか、僕の事軽々しくユウちゃんとか呼ばないで。僕の耳が腐れちゃう」
「腐れちゃうとかヒドい!
ユウちゃんとは去年からの仲良しさんでしょ俺ェ!!」
「はァ?仲良しさんとか、その腐れきった脳内で留めといてよォ?
ホント、馬鹿過ぎて呆れちゃうねェ?」
一言言う。
コイツ、えげつない。しかも笑顔で言うから余計に。
「あ、僕は木嶋裕斗ォ(キジマ ユウト)。よろしくねー竹中くん?」
「……あァ、よろしく」
コイツは敵に回したくない。
精神的にヤられそうな気しかしねぇし。
「そんなユウちゃんも可愛いんだけどな!!マジ、ギャップ萌え過ぎる!可愛いお顔で毒舌吐くなんてたまんねぇよ!?」
綾に至っては慣れているのか、全くとしてダメージがなかった。
寧ろ変態にしか思えない発言しかしてない、マジやばい奴だ。
「僕の視界に入らないでホント。余計な二酸化炭素を排出しないでよォ?
僕の酸素が、汚染されちゃうでしょォ?
しかも同じ酸素なんか吸いたくないんだけど僕はァ。分かってる?」
綾への対応があまりに酷いというのは確信した。
綾はそんな事構うこともなく木嶋に接していくから、ある意味勇者だな。
「相変わらず木嶋は橘に対して扱い方ヒドいなァ?
橘は変態度が増してるとしか言えないし」
綾と木嶋の会話を聞いていればいつのまにやらもう一人、近くにいた。
そいつは俺と同じ黒髪だが、少しワックスを付けて流したような髪型だった。
おまけに右頬には絆創膏がご丁寧に貼ってあり、見かけは爽やか系だ。
「俺は菅原信太郎(スガワラ シンタロウ)。
あ、竹中と伽倶哉どっちで呼んだらいい?ちなみに俺は信とか、管ちゃんとかって呼ばれてんのよ」
「どっちでも良いぜ。んじゃ、俺は信太って呼ぶわ」
「オッケー。んじゃ俺も伽倶哉って呼ぶなァ?」
最初のコメントを投稿しよう!