鳳凰学園では当たり前。

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「おいおいユウちゃん。 可愛いお顔とその言葉のギャップで、伽倶哉固まってんじゃん?」 「そんなの他人の勝手でしょォ? てゆーか、僕の事軽々しくユウちゃんとか呼ばないで。僕の耳が腐れちゃう」 「腐れちゃうとかヒドい! ユウちゃんとは去年からの仲良しさんでしょ俺ェ!!」 「はァ?仲良しさんとか、その腐れきった脳内で留めといてよォ? ホント、馬鹿過ぎて呆れちゃうねェ?」 一言言う。 コイツ、えげつない。しかも笑顔で言うから余計に。 「あ、僕は木嶋裕斗ォ(キジマ ユウト)。よろしくねー竹中くん?」 「……あァ、よろしく」 コイツは敵に回したくない。 精神的にヤられそうな気しかしねぇし。 「そんなユウちゃんも可愛いんだけどな!!マジ、ギャップ萌え過ぎる!可愛いお顔で毒舌吐くなんてたまんねぇよ!?」 綾に至っては慣れているのか、全くとしてダメージがなかった。 寧ろ変態にしか思えない発言しかしてない、マジやばい奴だ。 「僕の視界に入らないでホント。余計な二酸化炭素を排出しないでよォ? 僕の酸素が、汚染されちゃうでしょォ? しかも同じ酸素なんか吸いたくないんだけど僕はァ。分かってる?」 綾への対応があまりに酷いというのは確信した。 綾はそんな事構うこともなく木嶋に接していくから、ある意味勇者だな。 「相変わらず木嶋は橘に対して扱い方ヒドいなァ? 橘は変態度が増してるとしか言えないし」 綾と木嶋の会話を聞いていればいつのまにやらもう一人、近くにいた。 そいつは俺と同じ黒髪だが、少しワックスを付けて流したような髪型だった。 おまけに右頬には絆創膏がご丁寧に貼ってあり、見かけは爽やか系だ。 「俺は菅原信太郎(スガワラ シンタロウ)。 あ、竹中と伽倶哉どっちで呼んだらいい?ちなみに俺は信とか、管ちゃんとかって呼ばれてんのよ」 「どっちでも良いぜ。んじゃ、俺は信太って呼ぶわ」 「オッケー。んじゃ俺も伽倶哉って呼ぶなァ?」
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