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「大丈夫、あなたのお父さんかは一言も"今後一切関わりを持たないように"なんて言われてないもの」
「………は?」
思わず間抜けな声が出てしまった。
それをバッチリ見ていた美晴さんは申し訳なさげに笑っていた。
「確かにこれから私と伽倶哉くんは、別々の世界で暮らすわ?
でもね、あなたのお父さんはねこれからも伽倶哉くんを支えてくれって言ってくださったのよ。
泣いちゃったのは……、やっぱり寂しいからね。つい、涙腺緩んじゃったわっ!」
つまり、俺と美晴さんは別々に暮らすけどこの関係が終わる事はないって訳で。
「…超、はずいんだけど俺。マジやだ。
すっげぇ…勘違いじゃねぇかよ……!」
「あらあら、耳まで真っ赤よ伽倶哉くんったらー?
寧ろ嬉しいわよ、ありがとう」
美晴さんは笑って俺の頭を撫でているが俺としちゃ、恥ずかしい。
これ以上ないってくらいに、はずい。
「あ、それでね伽倶哉くん。
今度からこの学園に通ってもらわなきゃいけないのよ、はいパンフレット!」
美晴さんにまたしても言われた言葉。
「……勘弁して、マジ」
それが一週間前の出来事。
そして、今日から俺はその学園に通うことになる。
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