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私立鳳凰学園(シリツ ホウオウガクエン)
全寮制の学校で、あらゆる企業や財閥の息子達が通ういわば坊っちゃん学校。
幼等部から大学部までのエスカレーター式の学校で、俺みたいな外部生は極めて低い確率でやって来るらしい。
セキュリティも十分で、金持ちにとったら安心して自分の子供を預けて通わせられる学園だという。
俺の父親もそれを考えてこの学園を選んだらしく、俺はこの学園に通うことになったのだ。
だけどよ…、男子校って。
むさ苦しい野郎の集まりとか、前の学校で十分だっつーの。
せめて共学だろ、野郎ばっかの学校とか…ありえねぇ…。
内心そんな悪態をつきながら、早速学園の中へと入ってみた訳だが。
見事に、金持ちですよ。アピールといわんばかりの内装の数々。
金持ちの考えてることなんか、さっぱりわからねぇ。
外装もまるでどっかの映画とかで使ってそうなもので、バカでかい。
とにかく、スケールが果てしないとしか言い様がないな。
美晴さんにパンフレット貰ってなきゃ、今頃路頭に迷ってたなこりゃ。
とりあえず、美晴さんに言われた通りに俺は理事長室へと向かうことにした…
そんな、時だ。
「……何で…、変装してないんだよ非王道野郎!!普通モジャモジャ頭の牛乳瓶の眼鏡だろうがァ!!」
…いきなり目の前にいたオレンジ髪の野郎に訳わからねぇ事を叫ばれた。
非王道って何だよ、つか変装とかする意味がわからん。
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