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裸になって体の隠しようがなくなった文月がもじもじっと、ちょっと視線をずらしてリグロルに提案する。自分だけ裸になっているのは当たり前だが恥ずかしい。相手も同じ条件なら少しは恥ずかしさも軽減するかもと思ったのだ。羞恥心で全身を桜色に染め上げた文月がちらっと上目遣いでリグロルを見た。
ずきゅーん。
何かに打ち抜かれたリグロルは一瞬くらっとする、が、瞬時に立て直った。
「いえ、私ごときがフミツキ様とご一緒のお湯に浸かるなどとは恐れ多いですから。なによりここはフミツキ様専用のお湯です」
「僕専用?……じゃぁ誰も来ないんでしょ?だめ……?」
ばきゅーん!
止めを刺された。
「畏まりました。私も恐れながらご一緒させていただきます。衣類を脱ぐ間こちらでお待ちください」
リグロルはそう言って文月を簡易的な化粧台の前に座らせた。室内の温度よりも少し低い温度の黒い台座が文月の白いお尻を受け止める。
文月が鏡をみると全裸の女の子が恥ずかしそうに座っている。両手を膝の上において肩を縮めているので胸が寄せられて谷間が出来ていた。思わず膝から手を離し胸を隠す。そんな恥じらいの動作を鏡に見せられて、自覚してさらに恥ずかしくなって自分からも目をそらしてしまった。
そらした先でリグロルがメイド服を脱いでいるのが映った。文月よりも白い綺麗な肌が次々と現れる。ためらいなくブラを外し、下も脱ぎ去る。リグロルも一糸纏わぬ姿になった。
文月はついリグロルの全身を見てしまう。
最初に目に付いたのはその胸である。文月よりもサイズ的には2つ以上大きいであろうその胸は重力に逆らいつんと先端を前方に尖らせていた。そしてきゅっと締まったウエストと腹筋。うっすらと割れていることからもリグロルが日ごろから鍛えていることがうかがえる。
そしてウエストの下。
初めて見る自分以外の女性の……。
髪と同じで銀色なんだぁ。
妙な感心をしてしまった文月だった。
胸を揺らしながら全裸のリグロルが文月に歩み寄る。
たゆん、たゆん。
すっげー。
「フミツキ様、お待たせいたしました。さあ、どうぞ」
リグロルに手を差し伸べられた文月は今更ながらこれは余計に恥ずかしい状況なのではないだろうかという事に思い至る。
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