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そう言った瞬間、彼の目から一筋の涙が流れ落ちた。
きっと同じ気持ち。
私と同じように、ずっと彼も私の事を思ってくれていたのだろう。
かつて私たちは一緒に暮らしていた。
お互いを想い合い、この先も縁が切れる事なく一緒にいられると思っていたけど……――――――
「お父さん……!!」
大好きだったけど、離れて暮らさなければならなくなった。
傷付き離婚の道を選んだ母の気持ちを想えば、きっと会いに来るべきではなかったのだろう。
今日で最後になるかもしれない。
そう思えば、どうしてももう一度会っておきたかったんだ。
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