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「ハァー、ハァー、ハァー、ハァー……」
裏路地を走り抜ける1人の少女。
手には黒いドラゴンの仮面を持っている。
「待てこの野郎!!」
それを追いかける5人の黒スーツの男達。
少女はどこからどう見ても、制服を着た普通の女子高生だ。
「痛っ!」
ズドンッ!
角を曲がろうとした少女がつまずき、大きく転ぶ。
「やっと捕まえたぞ。
ブラックドラゴンめ!!」
そう言って一人の男が少女を力ずくで掴み上げる。
「私はブラックドラゴンなんて知りません!!」
少女は必死に叫ぶ。
「嘘をつくな!!」
ガンッ!
男は少女を地面に叩きつけ、少女を踏みつける。
「ドラゴンのくせに、人間様の真似事なんかするんじゃねぇよ!!」
「私は……何も知りま……せん……」
抵抗する事も出来ず、少女はただ耐えるしかなかった。
もうダメだ……
少女か諦めかけたその時、その場の空気が突然変わった。
次の瞬間、炎が男たちを包み込み豪華の中で悶え苦しむ。
「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「燃え尽きろ。」
炎の向こうから声が聞こえて見上げると、炎の向こうに少年のシルエットが見えた。
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