第4章

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そうじゃなければ自分のサブに付けようなんて思わない。 本人には絶対に言ってやらないけど。 それにしても。 なんでこの人の表現ってイチイチ面白れぇの? 思わぬツボに、緩みそうになった口角を咳払いで隠した。 「じゃあ…」 一通りぐるりと見回すと、確認するまでもなく全員の表情は同じで。 同意見の徹平の言葉を待ち望んでいるのが見て取れた。 早く言えよ 勿体つけるなよ 回りくどいなぁ などなど様々に。 あからさまに顔に出して威嚇している輩にウンザリしながらも、徹平は真っ直ぐに姫香を見つめ『顔上げて』と言葉をかけた。 ピクッと肩を震わせて恐る恐る顔を上げる姫香は瞳を潤ませて徹平の言葉を待った。 「採用。」 ぽふっと頭に落ちてきた徹平の手と同時に。 「「「やったぁ!!」」」 姫香が叫ぶ前に、周りが先に大騒ぎしてくれたのだ。
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