第4章

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『やるじゃん』『採用だとは思ってたけど』などと3人はが騒ぎ徹平に纏わりつくと、頭からするりと離れた温もり。 あ、と思ったのは何故なのか…。 「よかったね姫香。」 「お姉ちゃん。」 「徹平くんは絶対に姫香を採用すると思ってたけど。」 「そんなことないよ。今でも不思議だもの。こんなにスペシャリスト集団の中に、どうして私が入れたのか。」 あの無駄のない芸術にとって自分がなんの意味を成すのか。 やる気しかないと言ったけれど、それと同じくらい不安もあるのだ。 「大丈夫よ。」 姫香の心中を悟った優姫が、姫香の手をキュッと握った。 「姫香はここに無くてはならない人になるわ。心配しなくても皆ついてる。」 「…お姉ちゃん…」 その手の温もりが懐かしくて姉妹の繋がりを感じた。
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