第4章

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和希の手も、優姫と似たような気持ちにされせくれて、義理とはいえ兄ななったんだと実感させられる。 裕人の手には何も感じなかったけれど、徹平の温もりはとても心地よくて安心できた。 龍司の手はドキドキしたけれど。 果たして今はどうなんだろう? この差はいったい……なんなんだろう? 「私ね、あのカウンターの席で厨房見てるの大好きなの。3人とも凄いじゃない?無駄もなく綺麗に作り上げていって。」 「そうだね。間近で見ると鳥肌立っちゃうよ。」 「和希のあの手が大好きなの。食べた誰もを幸せにする事のできる手が。魔法の手だよ。きっと和希にしかできない。」 「………」 『そうだね』と。 そう一言言えばいいだけなのに。 優姫に同調する事が出来なかった。
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