第4章

44/45
5511人が本棚に入れています
本棚に追加
/460ページ
『和希にしかできない』 そんなこと…ないでしょ。 『和希』だけじゃ…ないでしょ。 まるで和希だけが特別であるかのように語る優姫に、姫香は胸をザワつかせた。 自分が徹平のスーパーサブになると心に決めたからなのか。 この3日間、ひたすら徹平ことだけを真剣に見てきたせいか。 いや、もはや刷り込みとでも言うべきか? 徹平さんの方が凄いもん。 と、少し腹が立ってしまったのは内緒にしておこう。 「義兄さんも本当に凄いけど…2人がどちらもメインだっていうの、有り得ないと思ってたけど納得できたよ。徹平さんのサブとして付ければ、もっと凄い何かが見えそうな気がしたもの。」 当たり障りなく徹平を立ててしまう辺り師弟愛というやつなのかもしれない。 この店の料理は、徹平さんと義兄さんのバランスの良さで成り立っている。 義兄さんだけじゃない。
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!