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「皆さん、先に帰ってください。後は私がやっときますんで。」
閉店後、遅めの食事の後の片付け最中、唐突に姫香が言い出した。
「いや、いいよ。姫香ちゃんも疲れたろ?」
「大丈夫です。龍司さんも義兄さんも待ってる人がいるんだから早く帰らないと。」
俺は対象外なんだけどな。
そんな徹平の心中が聞こえたのか、
「徹平さんだって私の指導とかで手間取らせちゃって最近ハードだし。ゆっくり休んでください。」
そんな事を言い出した。
「気持ちは嬉しいけどさ。待ってる人がいるのはいつもの事なんだから、そんなの理由にはなんねぇよ。」
「そうだな。そんなんで姫香ちゃんに負担かけられないしな。」
「や…でも。」
あぁ。
やると言ったら絶対やりたいんだろうな。
「あのさぁ…」
溜め息混じりに徹平が口を開いた。
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