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「最近マジで嫌気さしてくんだよね。」
「まぁ、気持ちは痛いほどわかるけど。」
「徹平がさ、なぁんかミョーにナイト気取りっていうかさ。」
「まぁ、あんな事あったしね。」
「そうだけど。アレは俺が対処しようとしてたんだよ。」
「結果、姫ちゃんが自分で何とかしちゃったけど。」
「雅人はなんか意地悪だなっ。俺の味方じゃないの!?」
「俺は誰の味方にもなんないよ。人畜無害が一番。」
腹の立つほど飄々としている雅人の態度が余計に腹ただしい。
けど、あの時何もできなかった自分にも腹が立つけど…。
仕事柄、姫ちゃんと関わることは少ないし。
ただでさえ徹平にかなりの遅れをとっていることは自覚している。
姫ちゃんに対する気持ちが大きくなればなるほど徹平に嫉妬して、二人の間に無理やり入り込みたくなってしまう。
それを何とか抑えながら日々過ごして。
あの時、不謹慎にもやっと俺が姫ちゃんを守ってあげられると思ったのに。
思い出しても情けない……。
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