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口を挟まれれば無視するわけにもいかない。
「別に僕には必要ないよ。」
不本意ながらも言葉を返す。
本当に本当に不本意なのだ。
だって報告を聞いてしまったら、きっとなんだかんだで良かったねと言わされてしまう。
彼女がどれほど徹平のことを想っているのか充分知っているんだ。
彼女の気持ちを考えたら嫌でも認めなければならない。
けれどそれではあまりにも癪に障るのだ。
｢裕人にはなくても俺にはあるんだよ。｣
｢聞きたくないよ。ってゆうか聞かなくてもわかるから。｣
｢いや、多分わからないと思うよ。｣
｢いくら僕でも、そんなに鈍くないよ。どーせ付き合うんでしょ？わかってるってば。｣
｢だから、わかってないって。｣
｢わかってないって何だよ！好きあってる同士なんだから、恋人になったんでしょ？｣
自分自身で結果を口にするなんて腹ただし過ぎる。
なんだってこの男はわかりきっていることをわかってないと言い張るのか。
徹平の睨みつけ強い口調で発せば、『ほらやっぱり』と溜め息をつかれてしまった。
え。
何で僕が溜め息つかれてんの？
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