episode 2

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和希は若干キレ気味に姫香を背にし徹平の前に立ちはだかる。 「なんなんだ、その妖しい言い回しかたっ!徹平てめぇわざとだろっ!」 「やっべぇよ。俺ちょードキドキしちまった!」 和希の肩にピトッと龍司が寄り添い、自分の胸をギュッと押さえた。 「なぁにが『両足持って』だ!脚持ったところで広がらねぇんだよっ!」 「ええっ!?」 姫香は真っ赤になって手の甲で頬を押さえた。 手のひらはすでにヌルヌルテカテカで。 そう……。 徹平と姫香が二人ががりで作っていたのはターキースタッフィング。 米や野菜ハーブなど、七面鳥のお腹にたっぷり詰めて焼き上げるというもの。 メニューにはないものだが、今夜の予約のお客様のリクエストで下ごしらえの最中だったのだ。 ぎゅうきゅうとお腹に詰め込み、徹平に確認してもらった後の会話の流れが卑猥だと。 そう義理兄に叫ばれれば、姫香が赤面してしまうのも致し方ない。 「ちょっと考えればわかりそうなものだよね。足広げても意味無いって。」 「皮が伸びて詰めやすくなるかと思ったんですっ!」 「皮伸ばすなら入口と腹伸ばしてね。」 「くっ…!」 「ほら、まだスペースあるから残りを詰めちゃって。」 「……ハイ…」 くっ…悔しいぃっ!
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