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彼の片腕だった小野寺さんもまた───弁護士の枠に留まらない優秀な人材で大叔父の信頼も篤く、一族からも一目置かれる存在だった
彼の亡き後も二階堂家に留まり、献身的に仕える姿に大叔父が感銘を受け、それ以降常に大叔父の側にいる
それなのに決して出しゃばらず、影に徹する姿がますます彼の株を上げている
オレのような若輩者にも、その姿勢は崩さない───そこに彼の誠実さを感じる
「───彼女の父親は誰なのか、調べて欲しいんです」
「どういうことですか?」
彼に探偵のような真似をさせるのは気が引けたが、もうこうするしか方法がなかった
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