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彼女のオレに対する感情は兄に対する思慕のようなものだった
その証拠に、親に反抗するように大学を卒業後も実家に戻ることなく東京で開業したオレを追って東京の大学に進学したものの、彼女は大学のサークルで恋人を見つけていた
時おり事務所や自宅を訪れては、甲斐甲斐しく仕事の手伝いや掃除をしてくれるその華奢な身体を、何度奪い去りたい衝動に駆られたか知れない
だけど、その瞳に映るオレは彼女の『兄』でしかなかった
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