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「本当にざまぁねぇよレギオン、俺がお前と会ってからずっと待ち望んでいたことが今、目の前まで迫ってんだからな!!
なぁ、今どんな事を考えているんだ?どんな気持ちなんだ?自分の行動の結果が纏めて返って来た事についてどう思う?
なぁ答えてくれよレギオン。
なぁ?なぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁ?!!」
アリアレーネの目は次第に虚ろな瞳になっていき、その瞳(め)でライナードの顔を見た後、「フフ」とだけ笑い、夢遊病者のようにフラフラと湖の中へ向け歩き始めた。
「おいおい自殺か?させる訳がないだろう? もっと苦しめ!!」
ライナードは湖の中に入ろうとするアリアレーネの前に回り込み、彼女の腹を蹴って湖の中に入るのを阻止する。
「……………………………。」
彼女は蹴られたままの姿勢でしばらくライナードの顔を見つめたあと、また「フフ」と短く笑い、今度は口内から舌を少し出す。
すぐに何をしようとしているのか理解したライナードは何処かから出した鉄のインゴットを彼女の口の中に無理矢理ねじ込む。
「だから、自殺させる訳ないだろ?ほら、もっと苦しめよ。」
顔を白くさせることも無く、恐らく彼の肉親がラナーシャだけになってから初めて見せるであろう満面の笑みで、アリアレーネの不幸を笑っていた。
「…………………………。」
三度ライナードの顔を見つめると、今度は彼女の身体から大量の火属性と雷属性の魔力が噴き出る。
ライナードは再び何処からか出した首輪のような物をアリアレーネの首に嵌めた。
すると彼女の身体から溢れ出ていた魔力は出なくなった。
「しこいぞ、自殺なんてさせない。苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで苦しんで、お前の中に何も無い空っぽの状態になってからじゃないと死ぬことは許さないし、その死に方も惨たらしい悲惨な状態で死ぬ間際に感情が戻って絶望しながらじゃないと許さない。
もっともっと苦しめ!!」
三度、現在の彼女の思い付く自殺方法全てを阻止され、尚且つライナードに散々言われ、遂にアリアレーネは限界を迎え、子供のように泣き始めた。
それを見てライナードは清々しいほど気持ちの良い笑顔を浮かべながらラングウェイへと身体ごと視線を向けた。
「見ろラングウェイ!このレギオン、物凄く惨めだぞ!!」
「取り敢えずお前は黙ってレギオンに殺されればいいよ、うん。」
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