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◇
謎の空間ただ広いだけの空間。
水色の髪蒼い瞳、白いワイシャツの青年がそこにはいた。
青年は問う。
「やぁ、久しぶりだね?三年ぶりかな?」
「はは……好きですね?何かと"三年間"経たすの。」
実際には三年間どころか三ヶ月くらいかな?
「本当に行くのかい?」
「はい。どうしても会いたいんですよ。"彼"に」
「"彼"ね……。」
青年はどこか難しそうにしかし面白そうに言った。
僕は何か変なことを言っただろうか?
「行きたい時間は"彼"が初めて"君"に出会った時間でいいのかな?」
「はい。そうですね。」
「ちょっと待ってくれアクセスするよ。…………ん?」
「どうしたんですか?」
「いや、すまない。前後の時間が書き換えられている。接続はできたが少しラグが生じる可能性がある。」
「時間操作……彼女の仕業ですか?」
「おそらくは……。それでも行くかい?」
「えぇもちろんですよ。」
「さっきも言ったけど時間にラグが生じる。多少現在と事象が前後するかもしれない。それがどれだけの時間になるかわからない。気を付けるんだ。」
「はい!」
僕はこの空間から旅だった。ある時間のある人に会うために。
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