プロローグ 交わる時間

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理事長が突然に言い出した"新学期宣言"だが「流石に今からじゃ無理!」ということになって今は少し長い春休みということになっている。 曖昧な表現ばかりで申し訳ないがステラ生徒会長によって時間が遡ってしまったのがそもそもの始まりである。 そして、俺はというとその生徒会長サマに呼び出されていた。 「貴女は何者ですのっ!」 ビシイッ! と聴こえてきそうなくらい指を突き立てて言われた。 「あー、えーと。説明が難しいんですが?」 まぁ、仕方ないよね?"星空トオル"という生徒は存在せず、いるはずのトール=デリト=ユウナは学園に存在しない。 それにも関わらず何故か名前と顔が一致しない謎の少女が登録されている。 ステラは一枚の登録書類のコピーをつきつけて言う。 「この"渡瀬トオル"というのは貴女ですわね?」
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